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データロガーとは?仕組み・何に使うのか・温湿度測定での使い方をわかりやすく解説

2026.08.25

データロガーとは、測定した数値を機器の中に記録し続け、あとからパソコンに取り込んで確認・分析できる測定器です。

最大の特徴は、人がその場にいなくても、決められた間隔で測り続けられることです。温度と湿度の両方を測るものは、温湿度データロガーと呼びます。

この記事では、データロガーの仕組み、何に使うのか、温湿度測定の現場での実際の使い方までを、環境測定を専門とする日本計測が解説します。

 

温湿度測定に使用するデータロガー

 

【データロガーとは?】

データロガーは、センサーで測った数値を機器の内部に記録していく測定器です。測定が終わったら本体を回収し、パソコンにつないでデータを取り出します。

その瞬間の数値ではなく、時間の経過にともなう変化を丸ごと記録できる点が、ほかの測定器との違いです。温度計や温湿度計は「今、何度か」を教えてくれますが、データロガーは「一日のあいだ、何度から何度のあいだをどう動いたか」を教えてくれます。

 

【データロガーの仕組み】

動作そのものは、次の流れの繰り返しです。

 

  • 測る:内蔵のセンサーが温度や湿度を測定します
  • 記録する:測った値を、測った時刻とセットで内部のメモリに保存します
  • 繰り返す:設定した間隔で、これを自動的に繰り返します
  • 取り出す:測定終了後、本体を回収してパソコンに接続し、データを取り込みます
  • 分析する:グラフや表にして、変化の傾向や基準からの外れを確認します

 

記録の間隔と記録できる点数は機器によって異なります。日本計測が使用する機器には、1秒から60分までの範囲で記録間隔を設定でき、8,000ポイントまで記録できるものがあります。何分おきに測るかは、確認したい内容に合わせて決めます。

 

【データロガーは何に使う?スポット測定との違い】

温湿度の測り方には、大きく2つあります。

 

1.スポット測定

デジタル温湿度計などのスポット測定器をその場で当てて、その瞬間の値を読み取る方法です。手早く確認できます。エアコンの吹出口と吸込口の温度を測り、その温度差から冷暖房が機能しているかを確認する場合も、この方法を使います。

 

2.データロガーによる連続測定

機器を設置して、一定時間の変化を記録し続ける方法です。

 

日本計測では、温度測定・湿度測定にデータロガーとスポット測定器の両方を使います。この2つは優劣ではなく、目的による使い分けです。空調の条件は時間帯によって変わります。日が差す時間と差さない時間、人がいる時間といない時間、平日と休日。測ったその瞬間に基準内であっても、明け方や休日にどうなっているかは、スポット測定では分かりません。

逆に、その場ですぐ結果を知りたい場面ではスポット測定が向いています。

 

【データロガーが使われる場所】

現場に設置されたデータロガー

 

データロガーによる測定は、温度や湿度の変化が、製品や展示物、その場の環境に影響する場所で行われます。製造工場(食品・製薬・半導体など)、研究施設、病院、美術館などが代表的です。

 

  • 製造工場:工場の温度測定では、決められた温湿度の範囲を保てているかを、稼働時間を通して記録します
  • 美術館:展示物の保存環境の確認に使われます
  • クリーンルーム:温湿度は、清浄度・風量・室間差圧などとあわせて確認する管理項目のひとつです
  • 新築マンション・オフィスビル:入居前に、空調設備が設計どおりに室内を整えられているかを確認します

 

【温湿度測定でのデータロガーの使い方】

日本計測が新築マンションなどで行っている温湿度測定を例に、実際の流れをご紹介します。

 

1.設置

データロガーを三脚に取り付け、センサーの位置を調整します。測定する高さは床から1メートルから1.5メートルほどです。人が実際に過ごす生活域に近い位置で測るためです。

 

2.測定

空調設備を運転した状態で、6時間から8時間ほど測定します。そのあいだ、室内の温度と湿度が時間の経過とともにどう変化するかを、データロガーが記録し続けます。

 

3.回収・分析

測定後はデータロガーを持ち帰り、記録したデータをパソコンに取り込みます。変化の傾向を分析し、報告書にまとめてご提出します。

 

データロガーで記録したデータをパソコンに取り込む様子

 

なぜ、空調の設定温度を見るだけでは足りないのか

空調設備の設定温度と、実際の室温は同じとは限りません。日当たり、部屋の広さ、建物の条件によって、室温の下がり方は変わります。さらに、同じ室温でも湿度が高ければ蒸し暑く感じます。

現場によっては、換気によって外気が入ってくる部屋もありますし、特殊な機械から熱が発生する部屋もあります。空調設備が動いているかではなく、その部屋の環境を本当に整えられているか。それを数字で確認するのが温湿度測定です。

 

【測定器が校正されていることが前提です】

どれだけ丁寧に設置しても、測定器そのものの数値がずれていては、記録したデータは意味を持ちません。

日本計測が所有する測定器は、校正証明書をすべて取得しています。報告書には、校正証明書とトレーサビリティ体系図を含む「3点セット」の添付にも対応しており、記録された数値がどこまでたどれるものかを示すことができます。

 

【データロガーのよくある質問】

Q.どれくらいの期間、設置するのですか?

A.確認したい内容によります。新築マンションの空調確認であれば、空調を運転した状態で6時間から8時間ほどです。日本計測ではデータロガーによる長期の測定と、その場で測るスポット測定の両方に対応していますので、確認したい期間に合わせてご相談ください。

 

Q.入居中・営業中の建物でも測定できますか?

A.データロガーは、設置してから回収するまでのあいだ、自動で記録を続けます。建物の状況やご要望に合わせて、設置と回収の時間帯を調整いたしますので、まずはご相談ください。

 

Q.報告書は官公庁への提出に使えますか?

A.はい。日本計測の測定データは、空調設備の「試験成績書」等として建築主や役所へ提出される実績があります。校正証明書を含むトレーサビリティ3点セットの添付で、数値の信頼性も証明できます。

 

Q.温度・湿度以外も測れますか?

A.同じ考え方で、CO2(二酸化炭素)濃度の測定にもデータロガーを使用しています。そのほか風量測定・騒音測定・清浄度測定・排煙測定など、環境測定に関わる業務を一括してお受けできます。

 

温湿度測定・データロガーによる測定のご依頼・ご相談はお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。

 

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